ブログ ブログ

BLOG
コラム

2020.07.15

野球肘 について

こんにちは。

名古屋市瑞穂区、鍼灸院・パーソナルトレーニングジム

GOKAN Conditioning Labo.の大角です。

今回は成長期の野球肘について書いていきます。

◇野球肘とは
 野球肘は成長期のピッチャーに多く発生する投球過多、オーバーユース(使いすぎ)に起因する肘のスポーツ障害です。成長期の肘障害は、10~16歳の男子に多く発症し、成長軟骨が出現する小学校高学年が最も起きやすいので、肘の疼痛が出現したら注意を要します。

 いわゆる野球肘は、その障害部位によって、内側型、外側型、後側型に大きく分けられ、発生頻度は内側型の障害が多いです。野球肘の分類は以下の通りです。

内側型:内側上顆骨端線離開、内側上顆下端剥離骨折、内側側副靭帯損傷
外側型:上腕骨小頭離断性骨軟骨炎、関節内遊離体
後側型:肘頭骨端線離開、上腕三頭筋長頭腱炎   etc...


内側型の障害
 加速期において肘の内側部が繰り返される牽引力(外反ストレス)が加わった結果、重症例では上腕骨内側上顆の骨端線部で分離や離開が生じます。この病態を内側上顆骨端線離開、内側上顆下端剥離骨折といい、リトルリーグ肘とも呼ばれます。
 内側型では投球時の加速期でボールを投げる際に内側部の痛みを生じます。そして、肘内側の上腕骨内側上顆の圧痛、腫脹、肘関節の可動域制限などの症状を呈します。

外側型の障害
 外側型においては、成長期に起こりうる野球肘のひとつで、上腕骨小頭部離断性骨軟骨炎が代表的なものとなっています。肘の外側部に繰り返しの外反ストレスによる橈骨頭の圧迫、剪断力によって上腕骨小頭の骨軟骨に骨折を生じるもので、軟骨の摩耗、亀裂、剥離、欠損と進行し、次第に軟骨下骨の壊死に至る病変です。
 症状として肘関節外側の疼痛、肘関節小頭の圧痛、可動域制限、また肘のロッキング症状を呈することがあります。

後側型の障害
 後側型では投球時の減速期(フォロースルー)に肘が伸びた状態で、肘頭に牽引力、肘頭と肘頭窩との衝突ストレスが加わり、衝突を繰り返すうちに肘頭の骨端線に疲労骨折を起こす肘頭部疲労骨折、肘頭が本体より離開してしまう肘頭骨端線離開、これはいわゆる剥離骨折の状態で、骨癒合が成されないまま偽関節に至ることもあります。
 症状としては肘の後方の肘頭部に圧痛、投球時の疼痛、肘関節の軽度の可動域制限がみられることが多いです。

◇画像診断
・単純X線 
 多方向からの検査を行うことにより、骨折、遊離体、骨端線のチェックできます。
・MRI
 内側側副靭帯などの変性を確認するのに有用です。
・CT
 骨折や遊離体の有無を確認するのに有用です。

◇治療・予防の考え方
 基本的には投球動作の中止、肘の安静を徹底します。野球肘は症状や状態によっては手術が必要になることもあります。その場合は、外科的治療が選択されます。痛みが続く場合には医療機関の早期受診をおすすめします。
 症状や状態に合わせて、治療・リハビリテーションにて、肘関節の痛み、可動域の改善や筋力強化を行い、スポーツ復帰へのサポートを行っていきます。野球肘は、肘関節のみの治療を行っていても、いざ復帰して投球を再開すると、痛みが再発することが往々にしてあります。
 肘の問題だけでなく、隣接した肩関節、肩甲骨、胸郭、前腕、手などはもちろん、体幹、股関節などに問題がある場合があります。それらの評価から投球動作の全身の連動性を考えて、肘に負担のかからない機能的なフォームを習得できるようなアプローチが必要となってきます。
 また野球肘を起こさないために子どもの細かい徴候も見逃さないように、日ごろからチェックが必要です。早期発見と予防がとても重要ですので、コンディションを整えながら野球に打ち込んでいただきたいと思います。

ブログ記事一覧に戻る

この記事のあとに
よく読まれている記事

ジャンパー膝 ( 膝蓋靭帯炎 )

パフォーマンスを高めるために必要なこと

テニス肘 ( 上腕骨外側上顆炎 )

足首の動きを良くしてケガの予防、パフォーマンスアップを②

TOP ご予約は
こちらから